こんにちは!防音コーディネーターの”かぶちゃん”です。

今回のブログは、として、これだけはやっておきたい!グランドピアノの階下への防音対策ということで、防音タイルカーペット「静床ライト」と防音マット「足音マット」を使用した事例を紹介します。

 

先日、東京ショールームにご来店されたピアノ教室をされているお客様から、転居前に階下への対策をしたいとご相談を受け、防音タイルカーペットと防音マットの重ね敷きでの対策を提案いたしました。

グランドピアノは、響板から下に向かって音が響き、打鍵音がピアノの脚を伝わりますので、階下に住居がある場合は床の防音対策が重要なんです。

 

最近は、LL-35(ΔLL(Ⅰ)-6)やLL-40(ΔLL(Ⅰ)-5)と表記された防音カーペットが数多く販売されておりますが、階下への対策としてかぶちゃん的見解では”不十分”です。

 

しっかりとした床の防音対策をする場合に浮床工法という工法で施工を行います。
詳しい説明は下記の引用記事になりますが、コンクリートスラブの上に違う素材の物を重ねて振動を抑えるという工法です。

浮床工法の画像
浮床工法とは、RC造(鉄筋コンクリート造)やSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の集合住宅や大型の一般住宅などで、床の遮音効果を高めるために用いられている工法の1つ。
コンクリートスラブなどの床構造体と床材とを離し、その間に防振材を挟み込むことで、床の音が直接構造体に伝わることを防ぐ。
一般に、コンクリートスラブの上にグラスウールやロックウールなどの防振材を敷き、その上にコンクリートを流し込む方式を「湿式浮床工法」、木材や合板、ボード、成形材などでつくった床構造体を床材の間に支持脚を挟み込む方式を「乾式浮床工法」という。
他の根太床工法、置床工法と合わせて、「二重床工法」と総称することもある。

ukiyukakouhou

引用元:SUMO-浮床工法(ウキユカコウホウ)の意味・解説

 

すでに出来上がった住居で浮床工法行うことは難しいので、下記の図のような簡易浮床工法という工法があります。

しかし、いくら簡易な工法とはいえ、ちょっと大掛かりになりそうなので、ちょっと、、、
という方に、もっと簡単にできる方法としておすすめなのは防音タイルカーペットと異種素材マットの重ね敷きです。

 

簡易浮床工法

 

図の赤いラインから上が簡易浮床工法ですが、既存の床材の上にグラスウールやロックウールのような吸音材を敷いていることがおかかりいただけると思います。

これは、既存の床に振動を伝えにくくする処置なので、防音タイルカーペットと既存の床の間には、振動を伝えにくい柔らかい素材のマットを使うことがポイントなんです。

 

そこで、今回のお客様におすすめしたのが、ポリエステルとポリエチレンの3層構造で薄くても振動を伝えにくい「足音マット」の上に防音性能最上級の「静床ライト」の重ね敷きです。

※足音マットと静床ライトの間に「P防振マット」を挟むことで更に簡易浮床工法に近づきます。

 

グランドピアノはヤマハのC3でしたので、椅子まで乗るように幅200cm、奥行き250cmのサイズで敷きました。

まずは、既存のフローリングの上に50cm×100cmの「足音マット」を10枚並べます。

 

足音マット

 

ここで、注意していただきたいのはフローリングの上に「足音マット」を敷くと結構滑るので「足音マット」とフローリングを「カーペットテープ」で固定するか、継ぎ目をテープで固定してください。

 

足音マット

 

継ぎ目を固定するのに使用したのは、養生用のパイロンテープですが、布テープでも構いません。

 

防音カーペットの効果を増すために敷いた、「足音マット」の上にお客様の指定された配色で「静床ライト」を敷きます。

 

IMG_1283

 

幅200cm×奥行き250cmに必要な「静床ライト」は20枚(2ケース)

 

シープホワイト(N-3)が10枚、ピンク(N-19)が5枚、グリーン(N-6)が5枚の配色です。
すごく、かわいい配色なのでピアノ教室の生徒さんにも大好評だそうです。

 

最後に段差を解消し、「静床ライト」のズレを防ぐために「やわらか段差解消スロープ Sサイズ(高さ15mm)」を取付けて完成!

 

静床ライト

 

グランドピアノを置いたらすごくステキですね!

 

静床ライトの上にグランドピアノ

 

 

M様ご協力ありがとうございました。