こんにちは。
今回は「ふすまにワンタッチ防音壁を設置してみる」と題しまして
ギター奏者なら気になる方も多いでしょう
アコギ音の対策
について紹介いたします。
左手の指を痛めながら、Fコードに苦戦しながら、
一生懸命練習しているアコギの音がうるさいだなんて言われた日にはがっかりしますよね…
ご家庭内でも気にされてる方、多いんじゃないでしょうか。
まずは前提条件。
※C3サイズのグランドピアノは誤植です
・軽量鉄骨造
・戸建て
ここで実際にアコギを弾き、
ワンタッチ防音壁の設置前と設置後でどれくらい音が軽減されるのか。
それぞれの最大値を計測して比較・実験してみます。
間取りはこんな感じ。
音を出す部屋の中にはピアノが置かれており、
隣の部屋とはふすま一枚を隔ててつながっています。
動画では
①音を出している部屋の数値
②防音対策前の隣室での数値
③防音対策後の隣室での数値
の順に検証していきます。
①音を出している部屋の数値
最大値は88.5dB。この音量は犬の鳴き声や人の叫び声に近い値です。
寝ているところにこの音量が聞こえたら飛び起きてしまいますね。
②防音対策前の隣室での数値
最大65.5dB。この音量は掃除機の騒音に相当します。
まだはっきり聴き取れますね。
③防音対策後の隣室での数値
最大56.8dB。この音量は公共施設の窓口に近い値です。
もう少し静かになりました。
音が柔らかくなり、まるで指弾きのような印象を受けます。
実験結果
それぞれのイメージを図と組み合わせるとこんな感じ。(仮)
②と③を比べると…
マイナス8.7dB。
テレビの音に比べて効果の度合いがはっきり現れました。
動画で見ていただくと音の変化をはっきり確認いただけるかと思います。
では具体的に何が起きているか、ご説明しましょう。
テレビ音の回でも出てきた透過損失表です。
音に与えるダメージ表だと思っていただければわかりやすいかもしれません。
横軸は周波数(音の高さ)、縦軸は音響透過損失(音量に対するダメージ)を表しています。
左側にある表の左列は周波数を示し、右列は音響透過損失を示しています。
ワンタッチ防音壁の得意分野は中~高音域だということは前回書いたとおり。
今回はアコギをピックで演奏し、ピック特有の高音域な鋭い音が音色に華を添えていました。
その特徴的な高音がワンタッチ防音壁によって奪われた、ということですね。
もっと防音の効果を上げるためには、遮音の得意なものを組み合わせるとより防音できることがお判りいただけたかと思います。
さらにもうひとつ。
もう一度間取り図をよ~く見てみましょう。
気づいたでしょうか?
ふすま以外にも開口部があることに。
窓とドアです。
音は空気を伝います。
逆に言えば空気が漏れれば音も漏れるのです。
これを難しく言うと回り込みといいます。
回り込みの対策は、開口部を塞ぐことが重要です。
今回の実験では一か所のふすまを塞いだだけ。
窓・ドア・ふすまを塞げば、より高い効果が得られることでしょう。
長くなってしまったのでこのあたりで切り上げます。
それでは!