2020年2月16日、東京某所にてピアリビングの防音実験を行いました。
今回は、飯田産業の方にもご協力頂き、計測する音にも「タッピングマシン(軽量衝撃音)」や「インパクトボール(重量衝撃音)」を使用して、実験を行いました。
JIS規格に従って測定を行ったので、ある程度正確なデータが取れたと思います。
また、ピアリビングメンバーも7人ほど参加したんですが、予測通りの結果のもの、予想外な結果のものなど色々ありました(^^;
特に、重量衝撃音は本当に測定が難しかったです。
こちらのページでは、「重量衝撃音の実験結果」について、みなさんと共有していきたいと思います!
重量衝撃音って?
そもそも、重量衝撃音は、基本的にどんな防音カーペットや防音マットでも、測定値を記載していない場合が多く、大体の商品は「ΔLL値」や「L値」といった軽量衝撃音の数値のみ記載しています。
その理由として、重量衝撃音は基本的に単一商品で透過損失データが取れるほど、音を軽減できないという理由があります。
JIS規格に沿って重量衝撃音を測定する場合、インパクトボールという重量衝撃音発生器を使用するんですが、基本的にお子様が走りまわる衝撃よりも大きく振動が激しい音が発生します。
イメージ的には、大柄の大人が、お風呂場で思いっきり足を滑らせて転倒してしまった時に出るような衝撃です。
2.5kgのゴムボールを、1mの高さから落とすので、中々の衝撃ですよね…(*_*;
そういう、「本当の重量衝撃音」は、基本的にどんなに優秀なカーペットやマットでも、単一では本当に透過損失データが取りづらいんです。
実際の実験結果としても、あまり大きな効果を得ることは出来ませんでした(;_:)
実際に行った実験内容
重量床衝撃音に対する実験

※サンシンフォニーは販売を終了しており、現在は「サンシンフォニー2」を販売しております。
それでは、このランキングデータに関して、詳しくご説明していきたいと思います!
なお、そもそも計測している「衝撃音」という言葉の補足なんですが…
今回測定したのは「振動などを伴う衝撃音」なので、振動を伴わない空気伝搬音や、楽器から純粋に発生する音などの場合は効果が変わってまいります。
その点に関してだけ、予めご了承いただければ幸いです。
実験の方法
今回のランキングは「OA」といわれる、各周波数帯ごとの透過損失データ(音の低減量)を平均的な数値で表したものを参考に作成しましたが…、
正直、大きな効果はほとんど出ませんでした。
各周波数帯ごとの透過損失データを見ても、最大透過損失データが8.9dbほどだったので、重量衝撃音の場合、目安として「1から9db」ほどの効果しか軽減できなかったという結果になります。
私も度々上下階を移動して、実際の音を聞いておりましたが、耳で聞いて体感した結果としても、どれも音の響きがやわらかくなったり、少し衝撃がましになるだけで、「ドン」という音は常に聞こえていました。
これは実験を行ったうえでの、私の個人的な見解ですが…
「重量衝撃音に関しては、カーペットや防音マットなどでは正直期待されるほどの大きな軽減効果は出ない」ということです。
とはいっても、お子様の足音やペットが遊ぶときの振動音などは、上記に記載している「重量衝撃音」の範囲外になりますので、そういった音は「軽量衝撃音」と考えて頂いていいと思います。
軽量床衝撃音に対する実験

※サンシンフォニーは販売を終了しており、現在は「サンシンフォニー2」を販売しております。
JIS規格で計測するような「重量衝撃音」は、インパクトボールを落としたお部屋全体が分かりやすく振動するほどの大きな騒音です。
ピアリビングの施工・製作担当スタッフにいろいろと聞いてみたところ、本当の「重量衝撃音」をしっかりと軽減したいなら、お布団や毛布を何枚か重ねて対策するのが一番効果的だとおっしゃっていました(*_*;
もしくは、無響室の床のような構造で、お部屋を設計すると、ある程度音は響かなくなるということだったんですが…、
まあ、普通の住宅でこんな構造の床は基本的にありません(笑)
そもそも、今回計測したようなインパクトボールを対象としたJIS規格の「重量衝撃音」は、日常生活ではまずほとんど聞かないような騒音だと思います。
お風呂場での転倒にさえ注意すれば、基本的な生活音対策は「軽量衝撃音」としてとらえて頂き、防音対策を行っていただくといいのかなと思いました(#^^#)
実験後のおすすめ防音アイテム
実験で防音効果が高かった「足音マット」はこちら

そして、今回登場した防音カーペットはこちら



※現在販売しているサンシンフォニー2のリンクを掲載しております
軽量衝撃音の実験結果に関しては、下記ページをご参考くださいませ
まとめ
今回は、「重量衝撃音」に関する実験レポートを紹介していきましたが、みなさんいかがでしたか?
私はそもそも、規格で言われる「重量衝撃音」の音の大きさと強さに何よりびっくりしました(^^;
重量衝撃音の測定数値「LH値」と呼ばれるものが、データとして一般的に取られていないことに納得してしまいました。
それでも、中々重量衝撃音を測定する機会がなかったので、すごく勉強になりました!
ピアリビングでは、様々な状況下でこうして定期的に商品や音の防音実験を行っています。
みなさまの音に関するお悩みが解決できるよう、これからもスタッフ一同精進してまいります!
商品や防音に関して、何かご不明な点等ございましたら、ぜひお気軽にご相談ください♪