「吸音シートと防音シートってどう違うんですか?」
「遮音シートだけでも軽減できる?」
普段お問い合わせの対応をする中で、私たちピアリビングに多くの方から寄せられる質問です。
防音対策は、どんな音をどこまで防ぎたいのかによって適した商品が変わります。
目的と合致していない商品を選んでしまうと、「効果がなかった…」と後悔してしまうことも。
そこで今回は防音シートや吸音シートの違いを音の種類とその防ぎ方を踏まえて、わかりやすく解説します。
この記事を読めば、あなたに最適な防音対策が見つかり、失敗しない商品選びができるようになります! 賃貸でも簡単にできるDIY方法や、おすすめの防音シート・吸音シートも紹介しますので、ぜひ最後までチェックしてみてください!
吸音シート、遮音シート、防音シートとは?
防音シートとは

もともとは工事現場の周りを囲むために使用されているシートのことを指します。
現場用品を売っているサイトやホームセンターなどには置いてあるかもしれませんが、あまり一般的には流通していないと思います。
吸音シートとは

ウレタンやナイロン素材で出来た、けっこう厚みのあるものでも「吸音シート」という名前で売られていることがあります。ただ、どちらかといえば「吸音材」「吸音ボード」と言ったほうが想像しやすいものです。
遮音シートとは

鉛や樹脂でできた重いシートです。ロール状で売られてることも多く、DIYでもよく使用されます。遮音シートなのに防音シートという名前で売られていたりして紛らわしいことが多いです。
防音対策の基礎知識
防音?吸音?遮音?それぞれの違い
防音対策には「吸音」「遮音」「防音」の3つのポイントがあります。
それぞれの違いを理解することで、効果的な防音対策が可能になります。
- 防音:「音を軽減すること・防ぐこと」を目的とする場合によく使われている言葉です。音の種類や方向によって様々な方法があります。
- 吸音:音をできるだけ多く抜けさせて、音を反射させないことをいいます。つまり反射させないものほど吸音性が高いと言えます。
- 遮音:音をできるだけ多く反射させて、音を遮ることを言います。つまり、音が抜ける音が小さいものほど遮音性が高いと言えます。
例えば、カーテンや布製のパネルは吸音効果があり、厚みのある壁材、石膏ボードやコンクリートは遮音効果があります。
効果的な防音のためには
遮音と吸音を組み合わせることで、より効果的な防音が可能です。
遮音材は音を跳ね返して通しにくくする一方、吸音材は音を吸収して反射を抑えます。
遮音材だけでは反射音が残り、吸音材だけでは音を完全に遮ることができません。
そのため、遮音材で音を防ぎつつ、吸音材で余計な反響を抑えることで、より高い防音効果を実現できます。

目的に合わせた商品の選び方
知っておきたい音の種類
音は大きく分けて「空気伝播音」と「固体伝播音」の2種類に分かれます。
- 空気伝播音:会話やテレビの音など、空気を通じて伝わる音
- 固体伝播音:足音やドアの開閉音など、壁や床を通じて伝わる音

空気伝播音を対策したい場合
- ピアノや歌声の室内の音の響きを抑えたい → 壁の吸音
- 話し声、楽器、オーディオが外に向かう音を減らしたい → 壁の防音
- 交通騒音、電車の音、話し声などの外部からの騒音を防ぎたい →窓の 防音
効果的な対策 | おすすめ商品 | |
壁の吸音 | 厚みと密度のある吸音材 (部屋の中で響く反射音を抑える) | ロックウールボード ポリリーフ |
壁の防音 | 吸音材+遮音材 (反射音を抑えつつ、音を遮断する) | ロックウールボード サンダムCZ-12 ワンタッチ防音壁 |
窓の防音 | 隙間テープ+防音カーテンor窓用ボード (音漏れの主な原因となる隙間をふさぐ) | コーズプレミア 窓用ワンタッチ防音ボード |
防音ボードや吸音材、遮音シートは主に空気を伝わる音(空気伝搬音)を防ぐのに適しています。例えば、話し声・テレビの音・楽器の音などは空気を通じて伝わるため、適切に施工すれば軽減できます。
ただ、その名の通り空気を伝わっていく音なので、ドアの隙間や換気口などからも漏れてしまうケースがあります。音の通り道を意識して、隙間テープや換気口のサイレンサーなどを併用することをおすすめします。
固体伝播音を対策したい場合
壁や床を伝わる振動音(固体伝搬音)は効果が薄いです。例えば、足音・ドアの開閉音・家具を引きずる音などは、建物の構造を通じて直接伝わるため、吸音材や遮音シートだけでは防げません。
固体伝搬音対策には、防振材や防音マットの併用が必要です。

また、この2種類の音はどちらか片方だけではなく、どちらも発生していることもあります。
例えばグランドピアノや大きな歌声などのエネルギーの高い空気伝播音は、そのまま固体伝播音となる可能性があります。
床への対策、足音や振動への対策はこちらの記事をご覧ください。
このように、「音を遮る」「音を吸収する」「振動を抑える」の3つを組み合わせることで、より高い防音効果が得られます。防音対策をする際は、どの種類の音を防ぎたいのかを明確にし、それに合った対策を組み合わせるのがポイントです!
DIYにおすすめの商品、ボード製作・施工手順
商品選びのポイント
- 素材と厚み:厚くて重いほど防音効果が高くなります。
- 設置のしやすさ:賃貸なら穴を開けたり直貼りしない設置方法を考えましょう。
- 加工のしやすさ:カットのしやすさ、接着剤でくっつくかどうか、加工時にチクチクするものもあります。
DIYにおすすめ商品
ロックウールボード
ポリリーフ
NoiseStop15
サンダムCZ12
加工、施工手順解説動画
【新】かんたん防音ボードのつくり方 裏貼りタイプ
【新】かんたん防音ボードのつくり方 サンドイッチタイプ
ロックウールボードのカットの仕方
遮音シートを綺麗に切るコツ
お客様DIY事例
プロに相談してよかったです/吸音材「ポリリーフ」・遮音シート「Noisestop15」

対策後のお声
設置して軽減できたのは外からの車のエンジン音かなと思います。
前はすぐそこで鳴ってる感じがしたのですが今はちょっと遠いところで鳴ってるくらいには 遠くなりました☺️
あと生活音も聞こえなくなりました。
床をどんどんしている音も聞こえていたのですが、そういった音もなくなりました。
窓が思ったより大きかったのでそこから入っている音が大きかったのかなと思います。
外からの交通騒音が解消。DIYで窓用の防音ボードの製作

対策後のお声
自分で作るのはやや不安でしたが、窓にピッタリの大きさのポリリーフとサンダムを切り出し、嵌めてみると驚くほど騒音が収まりました。ノイズキャンセリングのイヤホンを貫通するくらいの音が、寝る時も気にならない、エアコンの音に負けるくらいにまでなりました。
ピアリングのオーダーメイド防音ボード
「遮音シートと吸音材を貼り合わせることで効果的」とお伝えしましたが、中にはDIYが苦手だから上手く貼り合わせられるか分からないという方もいるのではないでしょうか?
そんな方へ、ピアリビングではオーダーメイドの防音ボードをご用意しております。
オーダーメイドのおすすめ商品
ワンタッチ防音壁

ピアリビングで人気NO.1の防音パネル。
高密度の吸音材と遮音シートを使用して高い防音効果を発揮します。
設置する壁のサイズに合わせてオーダーメイドで製作するので、届いたら設置するだけで本格的な防音が可能です。出っ張りや干渉物がある場合、事前に設置可能かお問い合わせいただくと確実です。
窓用ワンタッチ防音ボード

ワンタッチ防音壁と同じく高密度の吸音材と遮音シートを使って、カーテンだけでは軽減しづらい交通騒音や電車の走行音、踏切音を軽減します。
窓枠のサイズにあわせてオーダーメイドで製作しますので、届いたら窓枠にはめ込むだけ。設置ができるか不安な方は事前にお問い合わせください。
窓や壁の採寸がご不安な方へ
当店スタッフもしくは当店提携業者がお客様の元へお伺いして、設置箇所の採寸を行うサービスを承っております。費用は別途お問い合わせください。
※現地での防音相談や騒音調査はできかねます。

よくある質問
1. 吸音と遮音ってどう違うの?
吸音は音の反響を抑えるもので、遮音は音を遮って通りにくくするものです。吸音=音を「吸う」、遮音=音を「止める」というイメージです!
2. 遮音シートだけでも防音効果はありますか?
遮音シートだけだと音の通過は減りますが、反射音が残って室内に響いてしまうことも。吸音材と一緒に使うのがおすすめです。
3.賃貸でも使える防音対策はありますか?
置くだけ・貼るだけの防音ボードやカーテン、隙間テープなど、原状回復に対応している商品があります。
4.DIYで使うなら、どの商品が扱いやすい?
ポリリーフやNoiseStop15など、軽量でカットしやすく肌に優しいものが人気です。
5.自分で採寸や施工が不安です。どうすればいい?
ピアリビングの「採寸・設置サービス」がおすすめです!DIYに不安がある方にはオーダーメイドの防音ボードもあります。
まとめ
防音対策は、単に「音を小さくする」だけでなく、「どんな音を、どこで防ぎたいのか?」を明確にすることが重要です。吸音シートは音の響きを抑え、遮音シートは音を跳ね返し、防音シートはその両方の効果を兼ね備えています。単体での対策では限界があるため、適切な組み合わせがポイントになります。DIYで手軽にできる方法も多く、賃貸でも可能な対策もあります。「自分に合った防音対策がわからない…」という方は、ピアリビングまでお気軽にご相談ください!あなたに最適な防音対策をご提案します。
