みなさん、こんにちは!防音専門ピアリビングのこもりーです!

近頃は自宅などでDIYに励む方も多いですよね。コロナの影響がきっかけで、DIYにハマった!という方も多いのではないでしょうか。


私は最近、自宅の簡単な家具や収納などへ、ダイソーさんやセリアさんなどの100円均一ショップ(以降百均と呼びます!)の商品を組み合わせて簡単なDIYをすることが多いです。

DIYがすっかり身近になりつつあるのか、「DIYコーナー」などが設けてあるお店もちらほら見かけます。

そんな百均の商品で防音できないかなあ〜なんて考えていたら、目ぼしいものをいくつか見つけましたので、今回は、「百均グッズで防音効果の期待できる商品」と、実際にそれらを使った防音ボードの作り方をご紹介します。

さらに、防音効果を高めるコツや、本格的に対策したい場合におすすめの代替品もご紹介していきますので、

「できればお金をかけずに防音したい!」

「本格的なものよりも、まずは身近なもので試してみたい!」

そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ちなみに・・・

コロナがきっかけで始めたことの第1位は「料理」なんだそう。
第2位は「運動・宅トレ・ダイエット」で、
第3位に「DIY」がランクイン。


今や動画サイト、その他SNSにお手本がたくさん載っているので、どれもチャレンジしやすいですよね。
コロナでの外出自粛の影響は大きく、おうち時間を快適に過ごすための趣味が一気に盛んになった印象です。
ピアリビングでもコロナの影響は大きく、防音対策についての問い合わせが5倍に増えた時期もありました。

情報引用元:RoomClip住文化研究所
コロナがきっかけで始めたこと。ピアリビングの防音相談は最大5倍に。

対策の前に仕組みを知ろう!防音効果を高めるには?

せっかく対策するなら、防音効果を最大限に発揮しないともったいないですよね。

はじめに、防音効果を高めるためのコツをご紹介します。
音を効果的に軽減するには、いくつかの要素が必要となります。


まずは吸音遮音の効果を併用することです。
簡単に説明すると、音エネルギーを吸収する性質と遮断する性質が組み合わさることで効果的に音を減衰させることができます。

吸音と遮音を組み合わせて防音する

吸音で音のパワーを弱めてから、遮音で音を遮る!という感じです。

吸音材だけだとパワーダウンしきれなかった音が抜けてしまいますし、遮音材だけだと跳ね返った音が反響音とその増幅の原因になってしまうので、必ず「吸音+遮音」を重視していただきたいところです・・・!

遮音シートと吸音材を併用する

おすすめ参考動画

おすすめ参考記事

防音する上で抑えておきたい【4つのできるだけ】

  1. できるだけ「音の発生源に近く
  2. できるだけ「音の抜ける隙間が少ない
  3. できるだけ「遮るものが重く・厚く
  4. できるだけ「窓やドアから離す
防音する上で抑えておきたい【4つのできるだけ】

例えば、デスクの上にマイクを設置して、周囲に伝い漏れる音を少なくしながら歌などを録音したいといったケースで、先ほどのポイントを抑えて対策してみると・・・?

できるだけ「音の発生源に近く

デスクの置いてあるお部屋の壁や床に対策をするよりも、声を発する顔の周囲やマイクの周囲を囲うように対策した方が効果が高くなります。

空間を仕切る方法としては、ラブリコと2×4材のセットカーテンポールなどの取り付け部材を使って吸音材やカーテンで仕切りを作ったり、パーテーションを用いたりといった対策がおすすめです。


おすすめ参考動画

できるだけ「音の抜ける隙間が少ない

顔やマイクの周囲に対策をするときに、対策するものの厚みや重さがあればあるほど防音効果が高まります。

できるだけ「遮るものが重く・厚く

顔やマイクの周囲をもので囲った際に、音の抜け道となるような隙間ができるだけ少ない状態にしておくことで大きく効果が高められます。

防音室などは周囲を完全に囲うことができるため高い防音効果が得られます。

できるだけ「窓やドアから離す

隙間が生まれたり、音が漏れやすい窓やドアのそばにデスクがある場合は、なるべく離れた位置に移動しましょう。

空間に余裕があれば、壁からも離れた方が有効です。

また、見逃しやすいのが換気口です。ワンタッチで開閉できる換気口は音漏れの原因になりやすい場所なので、可能な限り距離を取りましょう。

防音効果期待できる100円均一の商品

さて、お待たせしました!

防音のコツがしっかり掴めたところで、いよいよ防音にも使えそうな百均グッズをご紹介していきます!

何に効果がありそうなのか、さらに効果を高めるにはどうしたら良いのかについても解説していきますね。

メラミンスポンジ(吸音素材)

メラミンスポンジ

こちらは水を含ませて汚れを落とす、お掃除で使用するメラミンフォームでできたスポンジです。

普通の拭き掃除では落ちない汚れも、メラミンスポンジだと気持ち良いくらいに落とせたりしますよね。
メラミンフォーム製の吸音材はバラエティショップやホームセンターなどでも市販されており、吸音効果が期待できます。

ピアリビングでは、お客様へ小さな隙間を埋める際にメラミンスポンジの活用をおすすめすることもあるのですが、「ダイソーなどにある激落ちくんの〜」というとほとんどの方が「あーあれね!」と分かってくださいます。さすがの知名度ですね。

こちらはさまざまなサイズで販売されていますが、薄いものよりも厚みがある方が、吸音材として使うには適しています。

今回は132×290×26mmのものを購入しました。

また小さくカットされ小分けになったものもあるので、凹凸を作って吸音面の表面積を増やしたい時にはおすすめです!

同じサイズで2種類販売されており、触った時の硬さが若干違うような気がしますのでもしかしたら、密度が若干異なるのかも…?

防音材(吸音材/遮音材など)は同じ厚みとした場合に、「吸音材A+吸音材A+吸音材B」のように同じ素材ものが連続しているよりも、「吸音材A+吸音材B+吸音材A」のように異なる素材が複数重なっている方が音を減衰してくれます!


同じタイプのメラミンスポンジを2枚重ねるよりも、2種類を重ねる方がより効果が期待できます。

異なる素材を重ねる

園芸吸水スポンジ(吸音素材)

園芸給水スポンジ

こちらはフラワーアレンジの土台などで使用される、園芸用の吸水性スポンジです。

「オアシス」と名で馴染みのある方が多いのではないでしょうか。


フェノール樹脂と呼ばれる素材でできており、住宅の壁の中材などで断熱や防音の目的でも使用される素材です。


吸音材の中では少し変わった材質や効果感で、他の吸音材に比べて、防音に作用しづらい中低音域への吸音性が得られやすい特徴があります。
ただし一度凹むと元に戻らない性質で、強く触るとポロポロ・モロモロと崩れたり、粉が落ちるなど、表面材としてそのまま使用することは難しいものとなります。


そのため、ご家庭で防音DIYの材料として使用する際は、ビニールやラップで包んだ上でプラスチックダンボールや板材などの間に挟んで使用するといった工夫を施していただくことをおすすめします。

園芸給水スポンジの特徴

デザインボード(吸音材・遮音材)※価格は200円

デザインボード/有孔ボード(調音)※価格は200円

こちらは等間隔で穴の空いたボードとなります。 DIYでものをかけるボードを作る際などに使うことのできる商品です。
このような有孔ボードは防音業界でも、音楽室や音楽スタジオなどで表面材としてよく使用されています。

体育館や講堂、多目的ホールの壁に使用されることもあるため、少し懐かしく感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このボード単体では吸音の効果はありませんが、このボードの裏面に空気の層や吸音材があることで、この穴を通って裏の層に音が吸収される構造を作ることができます。


有孔ボードは裏面をしっかりと作れば低音域の音の吸音ができ、また吸音材のように全ての面で吸音をするわけではないので、適度に音の反響を残しながら吸音ができます。


メラミンスポンジ(メラミンフォーム)や園芸用給水スポンジ(フェノール樹脂)などの吸音材とセットで使用することでより効果を発揮できるようになるので、音が吸音され過ぎて悩まれている方にはおすすめです。

ちなみに、ピアリビングの看板商品「組み立て式防音室 おてがるーむ」の内装も同じ構造になっています。

組み立て式防音室おてがるーむ

吸音材と遮音材で作られた簡易防音室。2名で30分程度で組み立てが完了します。

音を発する側の壁に穴を開けることで、適度に音の反響を残しながら内蔵している吸音材と遮音材での防音効率を高めているのです。

MDF材

MDF材

木材チップを細かくして接着剤で固め、圧力をかけることで作られている板材です。


木材に比べて反りや割れが少なく均質で加工もしやすい材質です。


ただ、曲げたりねじったりといった力を加えた際の耐久度である「剛性」が高くはなく、重さや密度も高くないため、遮音材としてとても優れているわけではないですが、安価で手に入るものとしてはそれなりに遮音効果が期待できると思います。(ないよりはいいかも程度…)

加工がしやすい点などはありますが、このサイズであればホームセンターなどで大きく重さのある合板や板材を安価で手に入れることができるので、コスパを求められる場合にはそちらをおすすめします。

すきまテープ

隙間テープ

すきまテープはドアや引き戸などのすきまに貼ることで空気や音の通過を軽減してくれる商品です。

閉めた際の戸当たり音を軽減するためのクッション材としても使われます。

隙間テープのラインナップ

さまざまなサイズや厚さのものが販売されているので設置箇所にあったものを選べるのが良いですね。


大きな防音効果が得られるわけではありませんが、冒頭で紹介した防音効果を高めるための「できるだけ音の抜ける隙間が少ない」状態に近づけていくために安価で手に入れられるとても良い対策商品だと思います。


戸当たりテープも大体同じ商品の棚に置いていることが多いので、開閉音の対策が必要な場合は使用されてみてよいと思います。

また、最近は、同じような構造で防音テープという名前の商品が展開されているとの情報も耳にしました。さすが100円均一、侮るなかれですね。

これらのテープを使用するメリットとして、防音以外に「断熱・断冷効果」も期待できます。

経年による歪みから、建具の隙間が生まれることは避けられない課題です。

そこで、こういったテープを使用することで、隙間からの熱気・冷気を防いで、気温を安定させることが可能です。

エアコン効率も上がるので、節電につながるのも嬉しいですね。


100円均一の商品で防音ボードを作ってみた

今回は上記でご紹介した商品を組み合わせて、簡単な防音ボードを作ってみました!


使用したのは、①メラミンスポンジ③デザインボード④MDF材の3つとカラーテープです。


下からMDF板→メラミンスポンジ2枚→デザインボードの順に重ねて、MDF板とデザインボードでメラミンスポンジを挟み込むように周囲をカラーテープで止めれば完成です!

超簡単!100均防音ボードの作り方

①それぞれの材料をサイズに合わせてカットする。(今回はカット無し)

②MDF板の上にメラミンスポンジを2段重ねに並べる

③並べたメラミンスポンジの上にデザインボード(有孔ボード)を重ねる

④ボードの周囲をぐるりと囲むようにテープで固定する。

今回はカットやビス留めなどをせずにできるだけ簡単に作ってみましたが、DIYはほぼ不要でゴミの商品の梱包だけだったためとても簡単にできました!(作業時間は10分くらい)

メラミンスポンジ2枚だと厚み約65mm(メラミンスポンジ1枚だと約38mm)

費用内訳
・メラミンスポンジ×6枚 660円
・デザインボード×1枚 220円
・MDF材×1枚 110円
・カラーテープ×1個 110円
私が以前ネットで購入した300mm角25mm厚の吸音材は1枚およそ360円でした。

安い吸音材と比較した場合、サイズと金額を考えると割高ですが、この厚みと構造は防音効果に作用してくれると考えられます!

試しにこのボードの前と普通の空間とで手を叩いてみると、耳で感じるほど吸音はしてくれているのがわかりました。

今度はぜひ防音実験もしてみたいものです。

この防音ボードは私のクローゼットの中にあるボーカルブースの壁に取り付けたいと思います^_^

まとめ

今回は、防音効果を高めるための要素を簡単に解説し、それらを踏まえた上で、100円均で防音効果の期待できる商品についてご紹介してみました。

100円均の商品でも、実際に吸音材や遮音材として防音の現場で使われている素材もあるので、安価で手に入れることができとても便利ですね。

今回作った防音ボードはDIYをほとんど必要とせずに簡単に作ることができました。また構造としても理にかなった効果の期待できるものが作れるので、100円均一ショップは改めて工夫の泉だなと感じました。

ただ、コストパフォーマンスを考えるとあまり大きなものは売っていないため、広い範囲に防音対策をされる場合などはやはりホームセンターやネット通販が良いかもしれません!

みなさんもこの記事を参考にぜひ試してみてください!

今回の記事は、下記Youtubeでもご紹介しています✨

よくある質問

Q1. 100均グッズで本当に防音効果はありますか?

A. 完全な防音とはいきませんが、100均グッズでも吸音・遮音の効果が期待できる素材が多くあります。例えばメラミンスポンジや園芸吸水スポンジは、吸音材として適切に組み合わせることで一定の効果を得られます。

Q2.  100円均一の商品で防音対策をする際の注意点はありますか?

A. 100円均一ショップの商品は、一般的に大型のものは少なく、広い範囲の防音対策には向かない場合があります。コストパフォーマンスを考えると、広い範囲の対策にはホームセンターやネット通販の製品を検討する方が良いかもしれません。

また、吸音材と遮音材を適切に組み合わせる、隙間をできるだけなくすなど、防音の基本を押さえることが重要です。

Q3. 効果的な防音対策を行うための基本的な考え方は何ですか?

A. 効果的に音を軽減するためには、「吸音」と「遮音」を組み合わせることが重要です。吸音は音を「吸収して弱める」こと、遮音は音を「遮って通さない」ことを指します。

どちらか一方だけでは十分な効果は得られません。また、「音の発生源に近い」「隙間が少ない」「重く厚いものを遮る」「窓やドアから離す」という4つのポイントを意識することも大切です。

Q4. すきまテープは防音にどのくらい効果がありますか?

A. 大きな防音効果はありませんが、音漏れの原因となる隙間を減らすことで、吸音・遮音対策と組み合わせて効果を高める補助的アイテムとして有効です。また、隙間が減ることでお部屋の断熱・断冷効果が上がり、エアコン効率が良くなるため、節電にもつながります。

Q5. 窓やドア周辺の防音にはどう対策すれば良いですか?

A. なるべく音源から距離をとるとともに、すきまテープや厚手のカーテンなどを使用し、隙間や開口部からの音漏れを防ぐのが有効です。

Q6. 部屋全体を100均アイテムで防音することは可能ですか?

A. 部屋全体の防音には限界がありますが、小スペース(デスク周辺やマイク周囲など)であれば効果を感じられるDIYが可能です。

Q7. もっと本格的な防音をしたい場合はどうすればいいですか?

A. ホームセンターで入手できる厚手の合板や専用の防音材の使用がおすすめです。また、ピアリビングのような防音専門店の商品も検討してみてください。

Q8. 防音相談を受けることはできますか?

A. はい、防音専門のピアリビングでは無料の防音相談を実施しています。お客様の環境や目的に応じた最適な防音対策をご提案いたします。