春からの新生活、楽しみですね!特に一人暮らしを始める方にとって、住まいの環境はとても大切です。楽器演奏やオンラインゲーム、テレワークなど、家で過ごす時間が増えている今、音漏れの問題は深刻です。

「木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造って、防音性能がどれくらい違うの?」
「物件選びで失敗したくない…」

そんな不安を抱えているあなたのために、この記事では、建物の構造による防音性能の違いを解説します。木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造のそれぞれの特徴から防音対策まで、あなたの疑問や悩みを解決するための情報が満載です。この記事を読めば、安心して新生活をスタートできる住まい選びのヒントが見つかるはずです。

目次
  1. 木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の防音効果の違いは?
    1. 木造住宅の特徴
      1. 木造住宅の防音性能
    2. 鉄骨造住宅の特徴
      1. 鉄骨造住宅の防音性能
    3. 鉄筋コンクリート造住宅の特徴
      1. 鉄筋コンクリート造住宅の防音性能
  2. 防音性能を表す基準値
    1. 壁の防音性能を表す「D値」とは
      1. 物件ごとのD値の目安
    2. 賃貸でもできる壁の防音対策
      1. ①防音パネルor吸音材+遮音材の設置
      2. ②吸音材+遮音材で防音ボードを自作する
    3. 床衝撃音レベルを表す「L値」とは
      1. 物件ごとのL値の目安
    4. 簡単にできる床の防音対策
      1. 防音マットやカーペットを敷く
  3. 物件探しの際に気を付けること
    1. 周辺環境を確認する
    2. 内見時に音の聞こえ方を確認する
    3. 不動産や管理会社に質問する
    4. ▼おすすめ動画
  4. よくある質問
    1. Q.木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造では、それぞれどのような特徴があり、防音性能にどのように影響しますか?
    2. Q.D値とL値とは何ですか?それぞれの数値は、防音性能をどのように表していますか?
    3. Q.各構造におけるD値とL値の数値の目安はどのくらいですか?
    4. Q.木造住宅の防音対策として効果的なものは何ですか?
    5. Q.賃貸物件でもできる効果的な防音対策はありますか?
    6. Q.物件選びで防音性能を確かめる際に、どのような点に注意すれば良いですか?
    7. Q.Q.防音相談を受けることはできますか?
  5. まとめ

木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の防音効果の違いは?

建物の構造

建物の構造が防音性能に大きく影響する理由の1つとして「質量」の違いがあり
質量が大きいほど、音のエネルギーを跳ね返す力(遮音性)が高くなります。

そのため最も質量のある鉄筋コンクリート造が最も音を軽減でき、最も質量が小さい木造が最も音が漏れやすい物件になります。このように木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造は特性がそれぞれ異なるため、防音性能に差が出るのです。
それではそれぞれの構造ごとに詳しく特徴を見ていきましょう。

木造住宅の特徴

木造住宅の特徴

木造住宅の防音性能

木造住宅は 他の構造に比べて「音が伝わりやすい」 です。木材が持つ吸音性によって、ある程度の音を吸収する効果がありますが、質量が軽く剛性が低いため、音が漏れやすくなります。
また木材は収縮や変形により隙間ができやすく、隙間から音が漏れやすいという特徴もあります。

鉄骨造住宅の特徴

鉄骨造の特徴

鉄骨造住宅の防音性能

木造よりも質量があるため、ある程度の遮音性があり、特に高音域の音は比較的軽減しやすいです。
しかし鉄骨が音や振動を伝えやすいため、特に低音域の音や衝撃音を伝えやすい傾向があります。また軽量鉄骨造の場合は、物件によっては木造と同程度の防音性能となることもあります。

鉄筋コンクリート造住宅の特徴

鉄筋コンクリート造の特徴

鉄筋コンクリート造住宅の防音性能

質量が非常に大きく、3つの構造の中で最も高い防音性能を持ち、低音域の音や衝撃音に対してもある程度の遮音性を発揮します。しかし防音性能が高い反面、壁や天井が固いため、音が反響しやすいというデメリットがあります。

防音性能を表す基準値

建物の防音性能は数値で表すことができます。代表的な基準値として「D値」と「L値」があります。

壁の防音性能を表す「D値」とは

D値は、壁などの遮音性能を表す指標です。数値が大きいほど、遮音性能が高いことを意味します。
通常の生活であればD-50以上、楽器演奏などをされる方はD-60以上あると良いですね。

壁の遮音等級

物件ごとのD値の目安

木造:D-35〜D-40程度
鉄骨:D-45〜D-50程度
鉄筋コンクリート:D-50〜D-60程度
※数値が大きいほど防音性能が高くなります。

賃貸でもできる壁の防音対策

①防音パネルor吸音材+遮音材の設置

特に賃貸の物件だと施工など大掛かりな対策は難しいと思いますので、後付で対策ができる防音パネル等での対策がおすすめです。

ワンタッチ防音壁

ワンタッチ防音壁」は、高密度のグラスウール吸音材と遮音材を組み合わせたパネルです。おすすめのポイントは3つあります。

(1)面密度が高く、遮音性能が高い

ワンタッチ防音壁の面密度は8kg/㎡と石膏ボードと同等となります。そのため一定の遮音性能を期待できます。

(2)しっかりと音を吸収する

ワンタッチ防音壁の表面は吸音性が高いグラスウールを使用しているために、お部屋内で響く音を抑えてくれます。

(3)カット加工も柔軟に対応

コンセントボックスや巾木など、加工が必要な箇所はピアリビングでカット加工してお届けします。そのためお客様側でカットの必要がなく、簡単に防音対策できます。

②吸音材+遮音材で防音ボードを自作する

①よりも費用を抑えて防音したいという方のために、吸音材と遮音材を貼り合わせて自身で防音ボードを作るという方法もあります。吸音材は音を吸収して反響を防ぎ、遮音材は音を透過させないというそれぞれの特性を生かすために、併用して使うことがおすすめです。

ロックウールボード

ロックウールボード」は吸音性の高いロックウールで出来ており、密度が80kg/㎥・150kg/㎥と非常に高いので遮音性能も期待できる吸音材になります。
遮音シートと組み合わせる場合は適度に吸音ができる密度80kg/㎥がおすすめです。

Noisestop

Noisestop15(ノイズストップ15)」は、
ピアリビングオリジナルの遮音シートです。
通常の遮音シートより重く、密度も高くなっており、高い遮音効果が期待できます。
また47cm幅と小さすぎず大きすぎず、扱いやすいサイズになっております。

床衝撃音レベルを表す「L値」とは

L値は、床衝撃音の遮音性能を表す指標です。数値が小さいほど、遮音性能が高いことを意味します。また衝撃音の中には軽量衝撃音と重量衝撃音があり、それぞれLL(軽量衝撃音)、LH(重量衝撃音)にて遮音等級を表します。

軽量床衝撃音の遮音等級

物件ごとのL値の目安

木造: LL-60程度
鉄骨造:LL-55~LL-50程度
鉄筋コンクリート造:LL-50~LL-45程度
※数値が小さいほど防音性能は高くなります。

簡単にできる床の防音対策

防音マットやカーペットを敷く

クッション性のあるマットを敷くことで、足音などの衝撃音の発生を抑制します。また厚みや重さのあるものを床全面に敷き詰めることで、話し声や楽器の音色のような空気を伝わる音の軽減も期待できます。

静床ライト

静床ライト」は3重構造のバッキング構造で下の階への生活音を軽減する防音タイルカーペットです。豊富な11色展開でお部屋に合わせて対策することができます。また水洗いも可能でお手入れもしやすいタイルカーペットです。

足音マット

足音マット」は3層構造で足音による衝撃を吸収する下敷き用防音マットです。静床ライトなど別のマットやラグと組み合わせて防音効果を高めることができます。

物件探しの際に気を付けること

住まいを選ぶ際、防音性能は重要なチェックポイントです。内見時に以下の点を意識して確認することで、入居後の騒音トラブルを未然に防ぐことができます。

周辺環境を確認する

交通量の多い道路や線路沿い、商業施設や娯楽施設が近い場所は、騒音が気になる可能性があります。
昼間だけでなく、夜間や早朝の時間帯にも周辺を訪れて、騒音レベルを確認することもおすすめです。

内見時に音の聞こえ方を確認する

隣室や上下階の音が聞こえないか、確認しましょう。
壁を軽く叩いてみたり、床を踏み鳴らしたりして、音の響き方を確認するのも有効です。
他のブログやYoutubeでも防音性の調べ方を紹介していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。

不動産や管理会社に質問する

騒音に関する情報や、過去の騒音トラブルの有無などを確認することで、トラブル回避につながります。

これらの点に注意して物件探しを行うことで、防音性の高い快適な住まいを見つけることができるでしょう。

▼おすすめ動画

よくある質問

Q.木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造では、それぞれどのような特徴があり、防音性能にどのように影響しますか?

A.木造
木材を主要構造材とし、調湿性や断熱性に優れますが、質量が軽く、音が伝わりやすい傾向があります。
防音性能への影響: 特に低音域や衝撃音の遮音性は他の構造に比べて低く、木材の収縮による隙間から音漏れもしやすいです。

鉄骨造
鋼材を主要構造材とし、木造より強度があり広い空間を作れますが、熱伝導率が高く断熱対策が必要です。防音性能への影響: 木造よりは遮音性がやや高いですが、鉄骨自体が音や振動を伝えやすいです。また軽量鉄骨造では木造と同程度の防音性となることもあります。

鉄筋コンクリート造
鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造材を使用し、強度、耐久性、耐火性、遮音性に優れます。質量が非常に大きく、3つの構造の中で最も高い防音性能を発揮します。ただし、音が反響しやすいというデメリットもあります。

Q.D値とL値とは何ですか?それぞれの数値は、防音性能をどのように表していますか?

A.D値(遮音等級)
壁や床の遮音性能を表す指標で、数値が大きいほど遮音性能が高いことを意味します。
例えば、ピアノの音が小さく聞こえる程度、話し声はほとんど聞こえない程度とされます。

L値(軽量床衝撃音レベル)
上階から階下へ伝わる床衝撃音の遮音性能を表す指標で、数値が小さいほど遮音性能が高いことを意味します。生活音や椅子の移動音などがどの程度聞こえるかを表します。

Q.各構造におけるD値とL値の数値の目安はどのくらいですか?

A.木造: D値:D-35~D-40程度、L値:LL-60程度
鉄骨造: D値:D-45~D-50程度、L値:LL-55~LL-50程度
鉄筋コンクリート造: D値:D-50~D-60程度、L値:LL-50~LL-45程度

Q.木造住宅の防音対策として効果的なものは何ですか?

A.木造住宅は比較的質量が小さく、音や衝撃音を通しやすい性質があります。
防音パネルや吸音材と遮音材を組み合わせたものを設置することで、壁の防音性を高めることができます。
床にはクッション性のあるマットやカーペットを敷くことで、足音の衝撃を吸収し、音の発生を抑制できます。

Q.賃貸物件でもできる効果的な防音対策はありますか?

A.賃貸物件では、大規模な工事は難しい場合が多いため、後付けできる防音対策が有効です。
壁: 防音パネルの設置や、吸音材と遮音材を組み合わせた防音ボードをDIYで設置する
床: 厚手のカーペットや防音マットを敷く
窓:防音カーテンを使用する、 窓用ワンタッチ防音ボードのようなボードを取り付ける

Q.物件選びで防音性能を確かめる際に、どのような点に注意すれば良いですか?

A.周辺環境の確認: 交通量、線路、商業施設などの騒音源の有無を確認し、昼夜の時間帯を変えて騒音レベルをチェックする。
内見時の確認: 隣室や上下階の音の聞こえ方を確かめ、壁や床を叩いて音の響き方をチェックする。
不動産会社への確認: 過去の騒音トラブルの有無や、建物の構造に関する情報を確認する。

Q.Q.防音相談を受けることはできますか?

A.はい、防音専門のピアリビングでは無料の防音相談を実施しています。お客様の環境や目的に応じた最適な防音対策をご提案いたします

まとめ

いかかがでしょうか。今回は木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の防音効果の違いについて解説しました。住まい選びにおいて、防音性能は非常に重要な要素になります。物件選びの際にこちらの記事を参考にしていただけると幸いです。

ピアリビングでは、LINE・メール・電話で防音相談を受け付けています。また、ビデオ通話を使ったオンライン防音相談、東京と博多にはショールームもございます。ぜひお気軽にご利用ください。