みなさん、こんにちは。防音専門ピアリビングのこもりーです。
みなさんは外からの騒音がうるさいと感じた時、どんな対策をしていますか?
二重窓や二重ガラスを施工する、カーテンを増やすことや厚くする、などの対策方法がありますよね。
外部からの騒音で、特に交通騒音のようなうるさい音の対策をする場合、ピアリビングでは窓枠にはめ込む「窓用ワンタッチ防音ボード」で対策することをおすすめしています。
オーダーメイドで製作しているピアリビングの窓用ワンタッチ防音ボードは、吸音材や遮音材、調湿のアルミパネルなどが取り付けられており、90cm角で7kg程度の重さのある商品です。
金属の取手がついており、スムーズな着脱が可能で、賃貸のお部屋でも使用できる大好評商品なんですが、一方でオーダーメイドということもあり、金額が高いと感じられるお客様もいらっしゃいます。
そこで今回は、「窓用ワンタッチ防音ボード」には品質や性能は及ばなくとも、比較的手軽な素材を使用して、自作で窓用の防音ボードが作れないか検証してみました。
最後に窓用ワンタッチ防音ボードとの比較実験の結果もご紹介していますのでぜひご覧ください!
目次
▼自作の窓用防音ボードを製作するサイズ
今回は、こちらの防音BOXにはめ込めるサイズの防音ボードを作っていきます。
防音BOXのサイズは、開口部 幅600mm高さ700mmとなっています。
▼自作の窓用防音ボードを作るのに使用した材料
- ポリリーフ 4枚 500×500mm(税込7,700円)
- ポリカーボネート中空構造板 1枚 1820×910mm(2,500~3,000円程度)
- 遮音シート 1枚 1000×940mm(1m切り売りで税込2,420円) ④結束バンド 長さ15cm (税込110円)
- ボンドスプレーのり コニシ Z-3(1本2000円程度)
→合計金額おおよそ15,000円程度
今回はポリエステル素材でチクチクせず若干湿気にも強い吸音材の「ポリリーフ」と、
多少の遮音性や剛性、湿気が吸音材にたまらないようにする目的でパーテーションや軽い屋根材などで使用される「ポリカーボネート中空構造板」を使用してみました。
防音効果を考えて「遮音シート」も使用しています。
また最後に貫通した穴を開けて結束バンドで結ぶことで部材同士が分離しないようにできるのではと考え使用しました。
※作成時に使用した道具
- メジャー
- カッター
- カッターマット
- 養生用段ボール
- 穴あけ用電動ドリル
- 差し金
▼自作窓用防音ボードの作り方
①部材をそれぞれ必要なサイズにカット
開口サイズ:幅600mm高さ700mmの場合の、各材料のカットサイズ↓
- ポリリーフ:幅600mm高さ700mm
- ポリカーボネート:幅595mm高さ695mm
- 遮音シート:幅595mm高さ695mm
まずは各部材を上記サイズにカットしていきます。
ポリカーボネートと遮音シートは開口のサイズ−5mmの大きさになるようにカットと貼り合わせをしていきます。
ポリリーフを真っ直ぐ綺麗にカットできているかによって組み合わせた時に綺麗な四角形となるかが別れますので、カットは丁寧に行なっていきましょう。
②各部材を貼り合わせる
カットした部材をボンドスプレーで貼り合わせていきます。
まずはポリカーボネートと幅600mm高さ700mmのサイズになるように組み合わせたポリリーフを貼り合わせます。
2セット貼り合わせが完了したら、遮音シートをポリリーフの間に挟んでサンドイッチ構造にします。
貼り合わせて一枚のパネルになったら、一度開口部に設置をしてみてサイズが合うかどうか確認をします。
→当初、ポリリーフは開口サイズに+4mmの大きさになるようにカットと貼り合わせしましたが、予想以上にポリリーフが収縮せず、後から再度サイズ調整をしてなんとかはめ込めるようにしました。
後からカットしてサイズ調整をしましたが繊維質のものの細い加工はとても大変でした…涙
③貼り合わせたボードに取手用の穴を開ける
サイズに問題がなければ、電動ドリルで計4箇所に貫通した穴を開けます。
今回はボード両端からそれぞれ7cm内側で、ボード上下からの中心点(35cm地点)をとり、中心点から上下それぞれ7cmの箇所に穴を開けました。
電動ドリルでポリリーフに穴を開ける際、ドリルに繊維が巻きついてうまく掘削できなくなるのでペンチなどでこまめに繊維を除去しながら穴を開けてください。
④開けた穴に取手として結束バンドを通す
ドリルで開けた穴に表側から1本、裏側から1本ずつ結束バンドを通し、2本を結束して締め上げます。
余ったバンドが邪魔な場合はカットしてしまっても良いと思います。
⑤完成
完成した形がこちらです。
▽窓用ワンタッチ防音ボードと並べた様子
結束バンドが取手兼パーツのまとめ役になっているので理にかなった構造になっているかと思います。
ただしやはり見た目や仕上がり具合はすごく綺麗にはできませんでした。
▼簡単な防音実験
目覚ましのアラームを使って簡単な防音実験をしてみました。
▽対策なしの場合
▽自作の防音ボードで対策した場合
▽窓用ワンタッチ防音ボードを使って対策した場合
おおよそで30db前後軽減しました。
耳で聞いた体感としては窓用ワンタッチ防音ボードで対策した方が、若干キンキンと響く耳障りな音が軽減されている印象でした。
もちろん実験BOXでの結果にはなりますので、実際の環境ではここまでの数字が得られない可能性はありますが、5~6時間ほどの作業で作った割には効果が得られたのではないかと思います!
▼実際に作ってみた感想とまとめ
今回の防音ボード作りに挑戦してみての感想をまとめてみました。
- 全てカッターで裁断ができる素材のため、道具の準備のハードルは低かった
- 防音カーテンなどと併用することでさらに効果をあげられそう
- ポリエステル吸音材なので、チクチクせずに作業ができた
- ポリカーボネートは加工はしやすいが、角や端が鋭利で少し危ないかも
- 薄い木材などを使用してもよかった
- ポリリーフは側面の収縮がほとんどしないため、開口サイズぴったりに切り出したほうがはめ込みやすい
- ポリリーフは最初のサイズから数ミリだけカットして微調整する必要があったが、繊維質の素材を数ミリ加工するのがとても難しかった
- 最初のカットでしっかりとカットしておく必要がある
- 防音効果はそれなりだったが、仕上がりの綺麗さや手間、耐久性などを考えると自分だったら「窓用ワンタッチ防音ボード」を選んでしまうかも
- 今回のサイズであれば5~6時間で完成することができたが、大きいサイズとなるとより手間がかかるのではないかと思った
以上、自作の防音ボードづくりに挑戦してみた感想でした!
部材の選択などはさまざまな選択肢があるので、今回の方法よりももっと良いアイデアが思い浮かんだという方はぜひ教えて欲しいです!
音にお悩みのみなさんの少しでも参考になればと思います!
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抜粋 敬称略
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抜粋 敬称略
施設・その他
ヒルトン福岡シーホーク・福岡天神スタジオ・熊本パルコ・広島パルコ・鹿児島イオン・つかこうへい劇団・ATR国際電気通信基礎技術研究所・九州電気管理技術者協会・NTTコミュケーション科学基礎研究所 など…
抜粋 敬称略